◆GMトウモロコシ開発に積極的に取り組む
シンジェンタはスイスの本社を中心に世界の90カ国以上で、農薬・種子・ローン&ガーデン事業など農業関連事業を展開し、農薬事業では世界トップ、種子事業では世界第3位の実績(2010年度)をあげている。
日本では、最近、農薬事業と種子事業を統一し、シンジェンタ ジャパン社として、農薬事業から花や野菜の種子・苗など幅広い事業展開を行っており、多くの農協や生産者にはおなじみの企業だといえる。
日本では商業栽培が行われていないのであまり知られていないが、種子事業の一環として遺伝子組換え(GM)作物の開発にも、トウモロコシを中心に積極的に取り組んでいる。日本で認められているGM作物は6月時点で160品目、そのうちトウモロコシが96あるが、その半数を超える49がシンジェンタの開発によるものだ。
今年に入って日本で認められたGMトウモロコシ全25種のうち18種までがシンジェンタの開発で、同社のGMに対する積極的な姿勢がみてとれる。
◆複数の形質持つスタックは“当たり前”
そしてこの中で注目すべきなのが、モンサント社の乾燥耐性トウモロコシ1種を除いたすべてが複数の遺伝子形質をもったスタックといわれるものであることだ・・・。
(続きは シリーズ・遺伝子組み換え農産物を考える で)