萬歳会長は「日本農業の復権とJA運動発展のため全力を尽くす」とあいさつ。原発事故対策を含めた大震災からの復興が最重要課題だとしてJAグループの協同の力を発揮して取り組むことを強調した。
また、関税撤廃を原則とするTPP(環太平洋連携協定)と農業振興は両立しないとしてTPP参加反対を強調するとともに、多様な農業の共存をこれまで以上に訴えていく必要があると話した。そのほか、誰もが安心して暮らせる地域づくりのためのJAのライフライン機能の発揮や、JAの人材育成などに取り組む決意を話した。
来賓の鹿野農相は「21世紀は食と水の時代。第一次産業をどう位置づけるかが課題。萬歳新会長のリーダーシップに期待する」などと述べた。友誼団体として日本生協連の浅田克己会長も出席。東日本大震災の被災地ではJAグループとの「協同組合との協同が実現した」と話し、萬歳会長は日本協同組合連絡協議会会長にも就任したことから「復興に向けて強いリーダーシップを」などと述べた。
政党からも党首らが出席。民主党の輿石幹事長は日本再生は農業と地方が元気になることとし「国民生活を一歩前に進める政治をする」と話した。
自民党の谷垣総裁は「現場の心配と正面から向かい合っていく姿勢で臨む」などと話した。また、公明党の山口代表は「攻めの農業も考えるべき課題」と話し、主要政党が農政できちんと合意することが必要だと述べた。 そのほか国民新党の下地幹事長、日本共産党の志位委員長、社民党の福島党首は、それぞれ「TPPには反対」と強調した。