今回の連絡会議では、8月30日に東電から公表された原子力損害賠償請求に対する「本払い」について東電が説明し、「原子力損害賠償紛争解決センター」について文部科学省が説明した。
開会のあいさつをした筒井信隆農水副大臣は、東電が示した本請求の様式・書式に必ずしも従わなければならないものではなく、東電が柔軟に対応することを求めると同時に、「畜産農家をはじめ原発被害を受けた方々は日々の生活に苦労をしている」ので、東電が示した3カ月ごとの支いではなく「1カ月ごととか大幅に短縮した本払い」をするよう求めた。
会場にいたJAグループや酪農関係団体、精肉業界代表などからも、3カ月ごとの支払いについて不満だという意見が多数出されたが、東電からは事務手続きの件数の多さなどを理由に明確な回答はなかった。
また筒井副大臣は、東電から送られてくる「支払通知」についても、それは「東電の考えに基づいた提案」であり、けして「客観的に決まったものではない」ので、不満があれば今回設置された「紛争解決センター」に申し立て「和解」するか、それでも解決しないときには裁判もあり、これが「最終的なものではない」ことを強調した。そして農水省は、「被害者・被災者の立場にたって」一所懸命努力すると語った。
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農水省の決意を語る筒井副大臣