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酒米の新品種を開発 清酒と泡盛の双方に向く  農研機構

 農研機構の中央農業総合研究センターは、清酒と泡盛の双方に向く酒米の新品種「楽風舞」(らくふうまい)を開発したと9月8日発表した。

「楽風舞」の玄米および籾 (左:楽風舞、中:五百万石、右:ひとめぼれ) 清酒は「淡麗」に、また泡盛は口当たりが「軽快」で「華やか」に仕上がるという。それに「山田錦」と並ぶ代表的な酒米の品種である「五百万石」よりも耐倒伏性が明らかに強いため栽培もしやすく、収量性も五百万石並みとのことだ。
 高品質な酒米の品種が誕生し、しかも、それが泡盛の原料にも向くということから、企業間のコラボレーションや地域経済への貢献も期待できる。
 すでに新潟と沖縄の醸造元で製品化が決まっている。泡盛にも適する酒米の新品種開発は初めてだ。
 楽風舞は栽培特性と醸造適性の両立を目指して「どんとこい」と「五百万石」を交配した後代から、北陸で育成された。
 冷害の危険性が少ない東北中南部、北陸および関東以西の広い地域で栽培が可能だ。

「楽風舞」の圃場写真(左:ひとめぼれ、中:楽風舞、右:五百万石)


(写真)
上:「楽風舞」の玄米および籾 (左:楽風舞、中:五百万石、右:ひとめぼれ)
下:「楽風舞」の圃場写真(左:ひとめぼれ、中:楽風舞、右:五百万石)

 

(2011.09.12)