ウンシュウミカンでは精密な水管理で樹体に水ストレスを与え、果実の糖度を高める栽培技術が普及しているが、これを導入するには農業者の熟練が必要だ。
この装置は携帯型。園地に出向いてミカンの葉を装置に挿入してスイッチを押せば計測できる。熟練はいらないし、葉の採取も不必要だ。葉の弾性を計測し、間接的に水ストレスを判定する。
今のところ、植物水分情報判定装置と呼んで試作改良を進行中。今後は栽培現場でのデータを集積しながら小型・軽量化や取り扱い性の向上などを図って実用化を目指す。
甘い果実を作る水管理の多くは現在、葉や樹体の状態を目視で観察。このため熟練を必要とし、誤ったかん水のタイミングによる収量や品質の低下が問題となっている。
装置(試作機)は、センサユニット、制御ボックス、計測用パソコンで構成する。
(写真)
上:装置使用例
下:試作した携帯型の水分情報判定装置