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介護食市場は中長期的に成長続く  富士経済の調査

 富士経済は高齢者向け食品市場と介護食品市場の調査結果を9月9日発表した。

 介護食市場の調査は▽流動食▽やわらか食▽栄養補給食▽水分補給食▽とろみ剤・固形化補助剤を対象とした。
 市場は2010年に978億円だったが、11年には大台に乗せ、1036億円となる見込み。各品目とも中長期的に成長が続くとみられる。
 しかし流動食ととろみ剤は競争激化で単価が低下し、成長率は鈍化するとみた。
 10年は市場の70%弱を流動食が占めており、とろみ剤、やわらか食、栄養補給食が約10%で続いているが、21年には流動食が60%に落ち、やわらか食と栄養補給食が15%に上昇する予想。とろみ剤は横ばいを予測。
 高齢化という要因だけでなく、流動食やとろみ剤の底堅い需要と嗜好性や簡便性を求めた新しい介護食の普及により新たなユーザーや利用シーンを得ることで市場は拡大し、21年には1577億円に達すると予測した。
 宅配サービス市場(65歳以上が対象)は栄養バランスの良い食事提供で市場は急拡大を遂げ、宅配だけでなく安否確認や家事代行などのサービスも展開し、顧客満足度の向上を図っている。
 今後も高齢者の増加により市場は拡大するが、出店や配食エリアの拡大による競争も進むと見られ、利用継続のためには新たなメニュー開発やサービスの提供が求められる。

(2011.09.14)