この「政策提案」では、「安全神話」が崩壊した「この機会を、エネルギー政策の歴史的転換点にすべき」だと位置づけ、「国のエネルギー政策・原子力推進政策の抜本的な見直しを求め、原発問題に対する提案」を行うとした。
そして「節電と代替電力の確保によって今夏のピーク電力を乗り切る」ことができたが、「これが、脱原発の現実的なスタートライン」になると位置づけた。
提案の具体的内容は1つ目に、原発問題については、何よりもまず、福島第一原発の事故とその被害を一刻も早く収束させるために、▽原子炉などを冷温停止して事故を収束させ、これ以上の汚染を防ぐための対策▽人と環境汚染の実態について、モニタリングと情報公開の強化▽人の健康リスクを低減させるために、暫定規制値についてより厳しい見直し▽汚染地域の除染対策など、地域の暮らしと産業を復興させるための環境対策。▽汚染により暮らしと産業を破壊した賠償の早期実施、に最優先で取り組むべきだと提案した。
2つ目は、脱原発社会、持続可能なエネルギー社会に向けた取組みとして、
1.現在停止している・今後停止させる原発の運転は再開せず、リスク順に計画を立て、順次廃炉にし、▽最終的にすべての原発・関連施設を廃炉に。▽ベトナム・トルコなどへの原発プラント輸出や、モンゴルなどへの放射性廃棄物輸出も中止。
2.省エネルギー化、そして持続可能な再生可能エネルギーの開発普及を強化するために▽生活と産業の浪費的なエネルギー消費のあり方を見直し、省エネルギー社会へ。▽電力(発電・送電・配電)の独占状態をあらため、電力の民主化を。その具体策として東京電力(株)の最大資産である送電網を国に売却して事故賠償金を捻出。発送電分離後、規制緩和(自由化)と固定買取り制度の買取り価格の一本化により、発電事業参入を促進。スマートグリッド・スマートメーターの普及と電力料金体系の変更によってピークカット。小規模・分散型で持続可能な再生可能エネルギーの開発・普及強化する。
3.停止・廃炉までの期間の対策として、安全対策・情報開示のさらなる強化と第三者監視機関を早期に設置すること、となっている。
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