藤村官房長官は「現時点では、とくに医療分野で言われている混合診療の解禁や営利企業の医療参入などは、TPP協定交渉で議論の対象となっていない」と述べたほか、TPP協定交渉参加国間で締結されているFTAでも、「金融サービス分野において公的医療保険制度は適用除外ともされている」と話した。
そのうえで「かりに交渉に参加する場合には政府としてはもちろん、医療分野が(交渉分野として)少しでもあるとしても、安心・安全な医療が損なわれないように日本国としては対応していく」とした。
ただし、日本がTPP交渉に参加することで交渉分野自体が変わっていくのではないかと指摘もある。
これについては「あまり考えられない。今日まで準備会等はやられており、その延長上ではないかと想像する」とした。
また、医薬品の認可基準などがわが国は国際的にみて厳しいとの指摘があり、これもTPP交渉で規制緩和の対象となるのではないかとの指摘もあるが、藤村官房長官は「可能性を100%否定しないが、日本の側で今、各国とくらべて審査期間が長いとか、規制がより厳しいということについては日本が医療イノベーションを進めていくなかで積極的に検討が始まっている。相当スピードを上げて進めていきたいというのが姿勢だ」と述べた。