◆コールドチェーンに対応
大和センターは昭和49年にJAグループの園芸直販施設として開設、今年で38年目を迎えた。
取扱高は平成22年度実績で407億円(税別)。販売先は6割がスーパー、2割半が生協、次いで青果専門店、卸売市場、Aコープ・JAと続く。
近年好調なのはユーコープ事業連合(神奈川・静岡・山梨)との青果物宅配セット事業だ。店舗販売とは異なる安定的な「売り場」の確保として13年から取り組みを始めたが、2年半前神奈川県愛川町に国内最大級の愛川セットセンターを新設し取り扱いをのばしている。
一方、従来の流通に乗せた店舗販売への対策としては、青果物をより新鮮でおいしく保ち消費者の食卓へ届けるため、産地から店頭までの一貫したコールドチェーン化が求められている。
JA全農は14年、埼玉県戸田市に全館温度管理ができるコールドチェーン対応施設として東京センターを設立。現在はJA全農青果センター(株)東京センターとして主に北関東から東京を中心とした青果物流通の中核施設となっている。
さらに南関東から静岡・山梨の東部までを商圏とする大和センターで、今回、コールドチェーンへの対応を実現するのが神奈川センターだ。
◆施設規模1.6倍商品開発機能の強化も
神奈川センターの施設規模は大和センターの1.6倍と大きく増えた。3年後の27年には取扱高500億円をめざしている。
また、JA全農・営農技術センターと道を挟んで隣接しているため、残留農薬などの検査体制強化と食味や成分分析などの精度を高め、新商品開発機能の強化をめざす。
すでに建物の外観はほぼ完成しており、10月末に竣工・引渡しを行い、2月頃から稼働する予定だ。
神奈川センター
所在地:神奈川県平塚市東八幡5-5-1
施設:本館鉄骨造2階建(自動冷蔵庫内包)