同社はJA自らが担い手となることで優良農地の維持・発展に貢献することを最大の目的に、「農家組合員の農地はJAが守る」として設立した。
社員は現在5人で、そのうち社長と専務はJAの営農部から出向している。
昨年、管内の正組合員2割にアンケートしたところ、「生産法人ができるのなら頼みたい」という人が3割いた。そこで同JA7支店のうち、栃木東支店に地域をしぼってさらに詳しくアンケートを実施し、「すぐにでも頼みたい」という農家に座談会を開いたりヒヤリングするなどして調査を進めてきた。
高齢化が進む管内では大規模農家や担い手などによる対策がなかなか進まず、耕作放棄地の増加が課題となっている。後継者がいないことに加え、農機が高くて更新できず「自分の代で終わり」という農家も少なくないという。
現在は30戸ほどの農家から合計約20haの農地を借り受けている。年間の賃借料は基盤整備の状態によって異なるが、10aあたり2000円から1万円。
借り受け農地では大麦と米による二毛作を行うため、現在は麦の播種前の準備作業にとりかかっている。
今は栃木東支店を管轄とした地域での実施だが、「将来的には全地区に広げていきたい」と鈴木日出世専務は話す。