農政・農協ニュース

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「支所巡回・指導はキメ細かく効率的に」  JA共済事務インストラクターが交流集会

 JA共済連は平成18年から、事務処理の迅速化や組合員・利用者からの問い合わせ対応などのサービス向上をめざし、JA本所・支所の共済業務担当者への支援・指導を行うJA職員を「共済事務インストラクター」とする制度を始めた。現在、その数は全国で約3000人。11月1日に千葉市美浜区のJA共済幕張研修センターで、インストラクター93人が集まり全国交流集会を行った。

山本雅士常務 全国の共済事務インストラクター同士の交流を通じて、課題解決やサービスの向上をめざす全国交流集会は今年で3回目。
 JA共済連の山本雅士常務理事は開会のあいさつで、東日本大震災の対応として「被災者の補償継続と、未補償、低補償だったものはなぜそうなったのかの点検が必要だ」と述べた。また、さらなる地域密着型の共済事業の推進については「LAとインストラクターが手を組むことで実現する」として、この集会でインストラクター同士がしっかり仲間づくりをしてほしいと呼びかけた。

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山本雅士常務


◆経験年数で対応を変える

パネルディスカッションの様子(左から)司会の大内久幸さん、長谷川伸也さん(ともに三菱総研)、金田さん、大岩さん、小野さん 今年のテーマは「『お客様に満足される共済事務処理を目指して』―支所担当者に対する指導において工夫していること―」。
 パネルディスカッションでは、金田鶴江さん(JA北越後)、大岩みゆきさん(JAあいち知多)、小野勉さん(JAいずも)の3人がパネラーとして登壇した。
 支店数が64と多いJAあいち知多では、指導の専門部署を設置して対応している。大岩さんは「トラブルを未然に防ぐ対応が必要。1日3支店の事務指導巡回を行い、些細なことでもなんでも聞いてほしいと呼びかけている」という。
 同じく専任インストラクターの小野さんは、「担当者の経験年数で、電話対応で済ますか、直接支店に出向くか、対応を変えている」という。また、将来の島根県1JA構想に向け、広域合併してもサービスを維持するために「担当者全体のレベルアップをめざしている」と今後の抱負を述べた。
 一方、兼任のインストラクターである金田さんのJA北越後では、支店経験のある5人でインストラクターのチームをつくり、「ローテーションを組んで、誰が支店に出向いてもいいような体制を整えている」という。また、効率的に支所を回るために、事前に支店のどこを見るか、ポイントを明らかにすることが大事だとした。
 このほか、2日間にわたる分科会や、組織開発コンサルタントの宮崎聡子さんによる講演「クレーム対応のコツと技術」などを行った。

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パネルディスカッションの様子(左から)司会の大内久幸さん、長谷川伸也さん(ともに三菱総研)、金田さん、大岩さん、小野さん

(2011.11.02)