「復興マルシェ」に出店したのはJAいわて花巻の「母ちゃんハウスだぁすこ」、JA仙台の「たなばたけ」、JAすかがわ岩瀬の「はたけんぼ」の3店舗。岩手からはリンゴや雑穀、宮城からは津波の塩害から復活を遂げた「仙台白菜」や「仙台曲がり葱」、福島からは洋ナシ「ル・レクチェ」やコシヒカリ、甘酒など、震災を乗り越えて作られた地元の旬の味を販売した。岩手県陸前高田市の農家が5月にオープンした直売所「産直はまなす」から届いたリンゴとマスカットサイダーも並んだ。
また、限定200食で販売された仙台白菜を使った「よい食なべ」も好評で、会場内に設けられたカフェスペースはほぼ満席に。天候に恵まれた休日ということもあって皇居周辺を走るランナーも多く立ち寄り、鍋を食べて体を温めたり両手いっぱいに野菜を購入する人の姿もみられた。そのほかにも岩手県のリンゴ3種の食べ比べやリンゴを使ったスイーツの調理体験といったワークショップも行った。
(写真)3県から自慢の新鮮野菜が並んだ
◆ラジオ生出演でPR
JA全中はJAグループが取り組んでいる「みんなのよい食プロジェクト」の一環として、昨年4月から毎週日曜日の正午にJFN系列38局でラジオ番組「みんなのよい食プロジェクトpresentsべジラジオ」を提供し、これまで復興に取り組む生産者の紹介や被災地の農産物販売など、番組を通して支援と被災地の農業の現状を伝えてきた。この日は3店舗のスタッフが販売の合間に生出演し、「津波で農家も大変な被害を受けたが9カ月たってちょっとずつ戻ってくるようになった。こういった農家のみなさんが作ったものを買ってもらうことで支援してもらえたら」(「たなばたけ」スタッフ)などメッセージを伝えた。
「母ちゃんハウスだぁすこ」の伊藤真人店長は「一人でも多くの人が『だぁすこ』に来てみたい、と思ってもらいたいというのが一番の願い」、「はたけんぼ」の澤山聖美さんは「原発を不安に思う人が多いと思うが店としても独自で検査をしているので“福島だから”と思わずに検査体制やがんばっている農家の人たちがいるということを理解して応援してほしい」と話した。
「ベジフェス!」は今後も12月23日から25日に第2弾として東京タワーで開催するほか、大阪での開催も予定している。
(写真)「よい食なべ」でひといき