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24年産米の出荷契約、373万t  JA全農のまとめ

 JA全農のまとめによると24年産米の生産者からJAへの出荷契約見込み数量は373万tと前年の集荷実績にくらべて12万t増加しているという。今後、確実な出荷に向けた取り組みが求められている。

 JA全農の推計では24年産の主食用米の作付け面積は152万8000haと見込まれ、生産数量目標793万tから換算した149万9000haに対して、2万9000haの過剰作付けが見込まれている。
 JAグループの取り組みでは、これまで例年よりも早期に県域生産・集荷・販売方針を決定し、JAごとの出荷数量目標や重点JAの設定、委託非共計販売や買い取りの拡大に結びつく「播種前・収穫前・複数年契約」の取り組みを実施してきた。
 24年産米の生産者からJAへの出荷契約見込み数量は373万tと前年の集荷実績361万tにくらべ12万t増加している。
 ただ、JAから連合会への出荷契約数量は▽連合会への出荷契約提出JAが8割程度にとどまっていること、▽出来秋の価格水準が示されるまで一部数量を保留し様子見をしているJAがある、ことなどから前年の出荷契約数量308万tに対し296万tにとどまっている。
 「播種前・収穫前・複数年契約」の数量は108万tの見込み。販売先の契約希望数量は152万tに対して71%の充足率となっていることから積み上げによって希望数量に近づけることが課題となっている。
 今後の取り組みでは、出荷契約の状況がJAから回収できていない県や前年実績を割り込んでいる県はJA別に状況を分析し、JA直売対応、担い手生産者対策などを推進するとしている。
 また、出来秋に向けた対応では、24年産は出回り開始時期に価格が大幅に上昇し、その後に需給を反映した価格に落ち着くとJA全農では想定しており、情報を的確に収集し、出来秋の市中相場に応じた柔軟な販売価格設定を行う方針だ。
 具体的には、時期別概算金、委託非共計、買い取りなどの手法で機動的な集荷価格を設定するとしている。これらの設定にあたっては適用期間の限定、対象銘柄の限定、JAごとの数量限定など「通年対策とは異なる対策として実施する」とし、これらの対策をJAと連合会が連携して行い、集荷目標を実現していくこととしている。


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