調査は今年7〜8月にかけてコンセプトやフレーバー別に実施した。
なかでもとくに注目される市場は「麹訴求」食品。2012年の市場見込みは前年比31倍の62億円を見込んでいる。
情報番組で紹介されたことで注目が高まった塩麹は2012年から新商品が相次ぎ、塩麹ブームとなった。現在では塩の代替としての使用や調味料としてだけでなく、菓子などのフレーバーとしても確立するなどさらなる市場の拡大を予測している。
また、味の濃さを訴求した「濃厚」食品も前年比112.4%の1144億円を見込む注目市場。
2000年以降、嗜好の多様化への対応として既存品の味を濃いものに改良した商品が登場した。近年は景気低迷による食品支出を抑える傾向から、少量でも満足感が得られる濃厚な商品が増加している。
2011年は新ジャンルビールのキリンビール「キリン濃い味糖質0〈ゼロ〉」の発売で市場が前年比16.2%に拡大。「濃い味=不健康」というイメージを「糖質0」として健康に配慮する商品への注目が高まっており、今後もこういった商品の増加が見込まれるとしている。
夏季限定での展開が多い「冷やし系」食品も144億円と前年比48.5%の拡大を見込んでおり好調だ。
2011年は節電の中で火を使う必要のない簡便性も支持された。
冷凍して食べる商品はこれまで凍結ペットボトル飲料の比率が高かったが菓子などへも増加している。
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