JA全農は現在の3カ年計画(平成22〜24年度)の中で、生産コストの低減、購買品目のシェア拡大に取り組んでおり、その一環として県域を越えた広域物流の体制整備を進めている。
今回、新設したセンターは福岡、長崎、大分の3県を対象エリアとするもので、このセンターを核にして農薬の広域物流構想の実現を図る。
開所式でJA全農の神出元一代表理事専務は、「このセンターは、県域を越えたブロック域における中央物流拠点として、効率的な農薬広域物流と、ブロック域一体となった新しい農薬購買方式を同時に実現する全国でも先駆的な取り組み。生産資材コストの低減に大きく貢献できる」とセンターの役割・意義を紹介し、「この取り組みをモデルとして」こうした物流改革を全国に展開していきたいと今後の期待を語った。
センターには、同敷地内にあった既存の3倉庫と、新たに新設した3289平方mの普通物・毒劇物農薬倉庫1つの計4倉庫と事務所があり、のべ敷地面積は1万5810平方m(4791坪)。農薬の収容能力は約10万5000ケースある。また、農家別にセット組して種まき仕分けするデジタルアソートシステムを採用し、作業の効率化を図っている。
12月上旬には第1弾の商品が納入され、本格的に営業をスタートする予定だ。
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開所式でテープカットする関係者ら。右から2人目が神出専務
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