農林水産省の調べでは、米の1時間あたりの所得は0.5〜1ha規模で平成8年には1432円だった。それが10年後の平成18年には426円と実に3分の1以上減少している。
規模が5〜7ha層では平成18年は1時間あたり2518円と規模拡大にともない、機械費や労働コストが低減して所得は小規模層より大きく上回っている。しかし、この層でも平成8年では3058円あった。約20%の減少だ。野菜や畜産物などは年によって変動はあるが、米については大規模層でも所得の減少傾向がみられる。
ちなみに平成8年産の米価(米価格センターの全銘柄平均価格)は60kg2万751円、18年産は同1万5731円だ。
わが国の農業生産額は平成2年の11兆4927億円が19年には8兆1927億円となっている。部門別の減少額では米がトップで1兆4056億円。減少率は実に44%。
生産額の構成要素のうち、生産量は平成2年の1051万トンが19年には871万トンと約17%減少、水稲作付け面積は同205万haが167万haと約18%の減。
米価は平成2年の2万1000円(60kg)が19年に1万5075円(同)へと下がった。不作で高騰した年はあったが、この間に30%近い下落を示している。米価が下がったものの米消費量の減少傾向には歯止めがかからないままだったが、19年度は小麦製品など食料品価格が上昇するなかで、米の価格は安定していることや、景気低迷の影響などで消費量が前年より0.4kg増えた。