利子、地代などを除く生産費(4万7336円)のうち農機具、肥料など物財費と労働費の割合は7対3の比率。10aあたり収量は188kg(前年は171kg)で、60kg当たり全算入生産費は1万9492円だった。
北海道の全算入生産費は10a当たりで7万2032円、60kg当たりで1万7356円。都府県は10a当たりで5万5450円、60kg当たりで2万1297円だった。北海道と都府県の生産費の差は、種苗費、肥料費などの物財費や自作地地代が北海道が大きいことによる。また、労働時間が都府県より長く、労働費も北海道が大きい。しかし、北海道の単収は249kgで、都府県の156kgの1.6倍あるため、北海道の60kg当たり生産費は都府県の約8割の水準だ。
1戸当たり作付面積は都府県では前年の122.2haから2倍あまりの272.8haに増えた。小規模の個別経営農家が、水田・畑作経営所得安定対策に加入するため集落営農組織に移行したためで、北海道の1戸当たり作付面積295.6haにほぼ肩を並べた。都府県の個別経営大豆作の今後の課題は、生産費の抑制や栽培技術の向上で、60kg当たりの北海道との生産費の差をどれだけ縮小できるかにかかっていそうだ。