▽子牛
繁殖めす牛を飼養し、肉専用種の子牛を販売する経営での子牛1頭当たり全算入生産費は50万9607円で、前年度に比べ7.7%増えた。飼養規模の拡大で労働費が減ったが、配合飼料価格の上昇で飼料費が増えたことや、原油価格の高騰で光熱水料や動力費が増えた。繁殖めす牛1頭当たり粗収益は、和子牛市場価格が弱保合(よわもちあい)だったため、49万8596円で前年度に比べ4.2%減少した。
▽去勢若齢肥育牛
肉専用種の去勢若齢肥育和牛を肥育し、販売する経営での1頭当たり全算入生産費は97万6959円で、前年度に比べ9.5%増えた。もと牛導入時期(主に平成17年8月〜18年7月)のもと畜費が増えたことや、飼料費が増えたため。1頭当たり粗収益は、去勢肥育和牛市場価格が保合だったため、前年並みの94万8887円だった。
▽乳用おす育成牛
乳用種のおす子牛を育成し販売する経営での乳用おす育成牛1頭当たり全算入生産費は14万436円で、前年度に比べ7.6%増えた。飼料費と、もと畜費(導入時期は主に平成18年10月〜19年9月)増加が原因。1頭当たり粗収益は、乳用子牛の市場価格が低下し、前年度に比べ11.5%減って11万2798円だった。
▽乳用おす肥育牛
乳用種のおす牛を肥育し販売する経営での乳用おす肥育牛1頭当たり全算入生産費は41万6053円で、前年度に比べ11.6%増えた。飼料費が増えたうえ、もと畜費(導入時期は主に平成18年2月〜19年1月)の大幅増加が原因。1頭当たり粗収益は、肉用乳用牛市場価格の低下で、前年度に比べ11.2%減って34万4222円だった。
▽交雑種育成牛
交雑種の子牛を育成し販売する経営での交雑種育成牛1頭当たり全算入生産費は24万768円で、前年度に比べ1.3%減った。全算入生産費が減ったのは交雑種育成牛のみ。もと畜費(導入時期は主に平成18年9月〜19年8月)が減ったのが原因。しかし、1頭当たり粗収益は、肉用交雑種子牛市場価格の低下で、前年度に比べ13.7%減って22万7584円だった。
▽交雑種肥育牛
交雑種の牛を育成し、販売する経営での交雑種肥育牛1頭当たり全算入生産費は66万8506円で、前年度に比べ12.1%増えた。飼料費や、もと畜費(導入時期は主に平成17年9月〜18年8月)の増加が原因。1頭当たり粗収益は、肉用交雑種牛市場価格の低下で、前年度に比べ5.0%減って58万2688円だった。