産出額の合計は8兆4449億円。この数字には都道府県間での原材料など中間生産物の取引も含まれるため、品目別に積み上げた19年農業総産出額(8兆1927億円=全国推計値、昨年12月18日に農水省が公表)より2500億円あまり多い。
都道府県別の1位は北海道で9809億円(全国合計の11.6%)、2位は千葉県で4119億円(同4.9%)。3位は茨城県で4082億円(同4.8%)。4位は鹿児島県で4053億円(同4.8%)。5位は愛知県で3154億円(同3.7%)などの順。
主要部門での農業産出額が最も多い都道府県は、米は新潟県で1623億円。米の全国合計の9.0%を占める。野菜はバレイショ、タマネギなどの北海道で1672億円(同8.0%)。果実はリンゴの青森県で778億円(同10.3%)。肉用牛は鹿児島県で816億円(同14.7%)。乳用牛は北海道で3325億円(同45.0%)。豚は鹿児島県で712億円(同13.0%)。鶏は鹿児島県で723億円(同10.0%)となっている。
全国農業地域(ブロック)別にみると、米は東北、北陸、近畿で、野菜は関東・東山、東海、四国で、畜産物は北海道、中国、九州、沖縄で最も多くなっている。
農水省は平成18年までは市町村単位の産出額まで調査していたが、19年からは都道府県単位での調査に変更したため、市町村別の産出額は公表されなくなった。また、水田・畑作経営所得安定対策の導入により、これまで麦類、大豆、てんさい、でん粉原料用バレイショの産出額に含まれていた交付金の一部が、過去の生産実績に対する交付金として経営体に一括して交付されるため、それぞれの産出額から除外された。