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食品宅配増える注目市場はネットスーパー

 食品の宅配需要が増え、中でもネットスーパーが急増。09年の市場規模は284億円で前年比25%増を見込むと(株)富士経済(東京・日本橋小伝馬町)が3月10日調査結果を発表した。

 有機野菜・特別栽培野菜宅配も注目市場の1つで09年見込みは448億円と8%増。
 食品宅配は酒屋や牛乳屋などのご用聞き商売として定着してきたが、近年は配送員と顔を合わさずに指定の日時・場所に届けてくれるというサービス形態に人気が出てきている。
 食品宅配といっても家庭向け、オフィス向け、通信販売といろいろ。その合計の市場規模は09年が2兆1588億円で前年比2%増の見込み。うち家庭向けが最も大きく1兆8602億円で前年比2%増の見込み。
 家庭向けの中で最も注目されるネットスーパーは、インターネットで注文するシステムだが、この調査では店舗を基本に自社配送しているサービスを対象とした(通販は含まず)。
 ネットスーパーは2000年に急成長し、その後減少したが、07年に対応店舗が再び増えた。各社とも店舗単位でコスト管理をする配送やピッキングのシステムを構築している。
 今年3月現在、イトーヨーカ堂が92店舗でサービスを実施、取り扱いアイテム数でも実績でも他社を引き離し、最終的には全店でのサービス実施を目指している。次いで西友が実績を急拡大し、競合他社のアイテム拡大に対して、ニーズの高い商品に絞り込む政策をとっている。
 有機・特栽野菜では自社の配送システムをメインにした宅配企業を調査対象とした。(株)大地を守る会、ポラン広場、らでいっしゅぼーや(株)が全国展開をしており、3社の成長と共に市場拡大が見込まれる。当初は生鮮品が中心だったが、近年は加工品や日用雑貨など取り扱い商品が格段に増えている。

(2009.03.23)