世界的な経済不況と国内の雇用不安などにより消費マインドが大きく冷え込んだ中で会員店舗の販売額(税込み)は221億円となり、前年比122%と大きく伸びた。利用者数は109%、客単価も104%の伸びだった。
会員店舗とは、JAなどの直営で、JA総研が開設・事業化のコンサルティングをしたファーマーズマーケット(FM)が中心。22店の売場面積は合計1万2934平方メートルで、一部店舗の増床もあり、前年比4%の増加。
戦略研究会は月1回の定期会合で会員の現場情報や運営改善などの意見交換や利用者関係の調査をしている。
FMは地産地消が基本だが、端境期や、地域によって収穫できない農産物については会員店舗間の取引で品ぞろえをしている。
◆前年度上回る客単価
特徴的な取り組みには▽旬の農産物の即売会や感謝祭などのイベントによる集客促進▽農産物の収穫体験などによる生産者と消費者の交流▽「食育ソムリエ」による情報提供や顧客参加型イベントの実施など生産者と消費者をつなぐ情報発信機能の発揮などがある。 しかし地域の雇用者減少やガソリン高による遠距離客の減少が影響した店舗もある。
1店舗平均の実績は販売額が10億500万円で前年比112%、利用者数は51万5000人で109%など。売場面積は588平方メートル。
販売額は全店舗で前年を上回り、うち2ケタ増が半数を占めた。
利用者数は8割が前年を上回り、また前年割れ3店舗も微減にとどまった。
客単価は9割が前年を上回り、前年割れ店舗も97%以上を確保。 食育ソムリエはJA総研が認定する資格。