「DI」とは、前年同期と比べ▽収支▽資金繰り▽時間のゆとりについて「良くなった」との回答比率から「悪くなった」という比率を差し引いて出されたもの。
20年度の農業景況は、調査を始めて以来最悪だった前年度のマイナス幅▲18.0が▲6.6になり、11.4ポイントと大きく縮小した。稲作と畑作の収量・価格が堅調に推移した影響とみられる。
21年度の経営見通しDIは前年度の▲6.6に対し▲5.9とほぼ横ばいとなった。
部門別にみてプラスに転じたのは▽果樹、▽茶、▽きのこ、▽畜産部門で、畜産は乳価の引き上げが関係しているとみられる。
マイナス幅が縮小したのは▽施設野菜、▽施設花き、▽肉用牛、▽養豚だった。
今回の調査結果で、農業全体の景況は底入れしていることが示された。しかし日本農業は原油や穀物など海外相場の影響を受けやすいため、今後も動向をとらえていく必要がある、と日本政策金融公庫は分析している。