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燃油・飼料高と不況が肉用牛、花き経営に打撃  政策金融公庫調査

 日本政策金融公庫農林水産事業は平成20年の担い手農業者の経営状況分析を8月14日に発表した。

 対象は同公庫が融資している担い手農業者で個人4379、法人384。20年12月決算を分析した。
 耕種部門では施設花きや茶部門は燃油高騰と販売単価の下落で減収減益だった。
 一方、稲作は20年産作柄が良好で(作況指数102)で低価格帯米を中心に需要が増加、単価が上昇し増収増益となった。価格には11万トンの政府買い入れも影響した。
 また、野菜類では中国製冷凍ギョウザ中毒事件で、輸入量が減少したことから露地野菜は卸売価格が上昇し売上高は増加、利益も個人経営で増加した。
 ただし、施設野菜は燃油高騰の影響で利益は個人・法人ともに減少した。
 キノコではとくに中国産生シイタケの輸入量が大幅に減ったため、国産生シイタケの価格は前年より106%と上昇。増収増益となった。
 畜産では肉用牛肥育部門が厳しい結果となった。
 不況の影響で牛肉消費が低迷し、価格が下落、一方で配合飼料費の高騰がコスト押し上げた。これに対し肉用牛肥育経営安定対策事業(マルキン事業)が発動されたが、
利益は個人経営580万減(50.8%)、法人経営770万円減(82.7%減)となった。利益率は個人経営で5.1%、法人経営ではわずか0.5%と非常に厳しい状況だ。

(2009.08.17)