調査は全国の小売業者386社を対象に行った。
10カテゴリーについての分析を行ったところ、もっとも前年に比べ大きい伸びが見込まれたのは調味食品。即席麺やスナック麺の規模が大きく、低価格が消費者の人気をつかんでいる。特にイオンの80円を切るカップ麺は市場全体に大きな影響を与えている。
続いて伸びが見込まれるのはアルコール飲料。売上げの約半分を占める焼酎は大容量サイズが売れ筋となっている。チューハイやカクテルは低価格が人気の理由で、ビール類はイオンやセブン&アイホールディングスが発売を始めたことで売り上げの伸びが予想される。
分析した10カテゴリー59品目の中で高成長が見込まれる上位5品目は▽カップ飲料▽ビール類▽即席麺・スナック麺▽炭酸飲料▽チキン加工品やハンバーグなどの加工肉の順で、PB比率の見込みとして高かった上位5品目は▽食用油▽即席味噌汁▽リキッドコーヒー▽加工ごま▽冷凍スナック類の順となっている。
景気後退を背景に注目が高まったPB食品は、より消費者ニーズにあった品揃えへと移行しており、従来PBでは売れないと考えられていたブランドロイヤルティの高い品目の売れ行きが好調に見られる。
また、国内のトップメーカーをあえて全面に打ち出した「ダブルブランド策」商品も目立つ。PB食品市場は今後もさらに拡大するとし、全体市場の8.8%をPBが占めると推定されている。
(図)カテゴリー別PB食品の市場動向見込み