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乳性飲料は微増を見込む 野菜系は縮小  富士経済の清涼飲料調査

 09年の清涼飲料市場は前年比1.3%減の4兆9433円が見込まれるーと調査会社の富士経済が11月30日発表した。

 景気悪化、夏の天候不順に加え、消費者の低価格製品シフトがさらに進んでおり、とくに自販機チャネルが大苦戦しているので、各飲料メーカーはこのチャネルの立て直しが急務となっている。
 また大手量販店のPB(プライベートブランド)が存在感を増しており、飲料メーカー各社の生き残りをかけた競争が熾烈になっているとした。
 種類別に見ると、果実・野菜飲料は08年に10%以上縮小した。09年は減少幅は小さくなるものの100%果汁飲料と野菜系飲料の縮小や、店頭での売場獲得争いの激化、不景気によるユーザー離れ、PB、低価格重視の動きが重なり、市場は3%強縮小し、4923億円になると見込んだ。
 炭酸飲料は若い男性がメインユーザーだ。中高年層と若い女性をどう取り込むかが課題であり、カロリーや糖分など負のイメージを払拭する製品展開が重要だが、09年は前年を5%強上回る見込み。
 乳性飲料は牛乳・乳製品の値上げで飲用牛乳では低価格な成分調整牛乳が拡大した。乳飲料ではチルドカップ製品が商品ライナップの強化により停滞から回復した。とくにPB製品と大容量サイズが拡がっている。
 しかし規模の大きい紙容器製品が前年並みのため乳性飲料全体では微増にとどまり、09年の伸びは0.9%で1兆1470億円規模の見込み。
 嗜好飲料は最大規模の缶コーヒーが景気悪化で落ち込み、日本茶も他の飲料への需要流出でマイナスに歯止めがかからない状況。
 ミネラルウォーター類市場は大幅なマイナス見込み。機能性飲料は横ばいを見込む。

(2009.12.02)