世帯1人当たりの外食支出額や法人交際費などの減少によって前年実績を下回ったと同センターは推定している。
部門別では飲食店、宿泊施設、社員食堂、病院給食などを含む「給食主体部門」の市場規模は19兆1144億円で前年より2%減少した。この部門は外食産業全体の約80%を占めている。
このうち飲食店、宿泊施設などの「営業給食」の規模は15兆8303億円で2%減少した。これは全体の66.2%を占める。
さらに内訳をみると「飲食店」の規模は1.5%減少して12兆6526億円となった。
ファストフードのハンバーガー店、お好み焼き店を含む「その他の飲食店」だけは1.5%増加したが、それ以外は▽食堂・レストラン▽そば・うどん店▽すし店と、すべて減少した。
ホテル・旅館などの「宿泊施設」も、新型インフルエンザなどの影響で宿泊単価や稼働率が悪化して3.6%減少した。
集団給食は1.6%減少し、3兆2841億円で全体の13.7%。うち学校給食(大学の学生食堂は除く)は給食費の上昇などから2.3%増加した。
病院給食は20年以後厚労省が未発表のため同センターが微増と推計した。
最も落ち込みが大きかったのは「国内線機内食等」で9.7%減と際立った。次いで「事業所の弁当給食」で5.3%減となり、不況を反映した。
一方、料亭や居酒屋など「料飲主体部門」は3.7%の落ち込みで4兆8012億円となったが、全体の約2割を占めている。
持ち帰り弁当店や惣菜店、テイクアウト主体のファストフードなどの「料理品小売業」は6兆858億円で微増した。
同財団は昨年末に日本フードサービス協会が創設し、付属機関として総合調査研究センターを立ち上げた。