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アジア新興国の加工食品市場が急拡大  富士経済の調査

 中国の加工食品市場が急拡大しているとの調査結果を富士経済が7月27日発表した。

アジア10ヵ国・地域プラス日本 13カテゴリーの加工食品市場 アジア10ヵ国・地域で13カテゴリーの加工食品市場を調査し、日本を加えて集計した結果、2009年は中国が40.8%、日本が36.4%、インドが6%、韓国が5.9%という構成比になった。
 経済成長著しい中印やベトナムなどの加工食品市場は前年比10%以上で拡大しており、とくに中国は18%強も成長。このまま拡大すれば2015年に中国は10ヵ国プラス日本の加工食品市場の60%に達すると予想される。国別の概要の一部は次の通り。
 【中国】
 西洋料理は大都市で普及して来ている。ダイエットを意識している女性層が脂肪分の多いバターなどを嫌う傾向から乳油製品の構成比は小さくなっていると考えられる。
 一方で食用油の使用は中華料理の特徴であることから圧倒的な販売規模となっている。 メーカーの販売構成は外資と国内が概ね半々。外資系が強い品目は欧米の食文化のメニューであるスープ類、嗜好品など。調味料などの分野は国内メーカーが強い。
 菓子市場は1兆円規模だ。米食文化圏だけに米菓を含むスナック菓子市場の構成比と成長率が高い。近年はチョコレートの人気が向上している。
 【インド】
 ウイスキーなどアルコール飲料と、乳製品の市場規模が大きい。菓子の中ではビスケット・クッキーの販売量が突出している。酪農が盛んで料理にバターをよく使うため乳油製品ではバター市場が最も大きい。
 【ベトナム】
 加工食品市場では食用油などの調味料・調味食品、ビールなどのアルコール飲料、ビスケット・クッキーなどの菓子の規模が大きい。麺類はスナック麺・即席麺が実績のほとんどを占める。
 問合せ先は富士経済(東京・日本橋小伝馬町2-5)TEL03-3664-5811

(2010.07.28)