センサス結果の暫定値(速報値)はすでに9月7日に発表されているが、改めて概数値の段階でその概要をピックアップしてみた。
=経営体数=
農業経営体数(2月1日現在)は167万9000で5年前に比べ16%減少した。総農家数は252万9000戸で約33万戸の減少。土地持ち非農家数は137万4000戸で約17万戸増加。販売農家の農業就業人口は260万人で約75万人減少。
=耕地面積=
経営耕地面積別にみると、1ha未満の農業経営体が56%、次いで1【?】2haが25%となり、30ha以上は1%に過ぎない。
農業経営体の耕地面積のうち借り入れ耕地面積は106万haで約24万haの大幅増となった。 集積割合をみると、5ha以上の経営体に、総経営耕地面積の5割以上が集積された。
=組織形態=
組織形態別では法人化した経営体数が3000増加して2万2000となった。内訳は農事組合法人が5000、会社が1万3000、各種団体が4000となっている。
=流通状況=
産地直売所(地域資源を活用した施設)数は1万7000で約3000施設(24%)増加した。 運営主体別では「その他」(生産者個人やグループ、民間企業)が1万3800で全体の8割を占めた。農協は2300施設、次いで第3セクターなど。
農産物の販売金額規模で経営体数をみると5年前に比べ1億円以上層で増加した。
6次産業化については、農産物加工に取り組む経営体が3万4000で43%増加した。またレジャー型事業への取り組みは観光農園が16%増、貸農園・体験農園などが45%増。
農産物の出荷先別では、農協が110万8000経営体、卸売市場が15万6000経営体となり、それぞれ20%、19%減少する一方で、消費者への直接販売が32万9000経営体、農協以外の集出荷団体が20万経営体となり、それぞれ1%、13%増加した。
=集落状況=
実行組合がある農業集落は10万1000集落で全体の73%となり、10年前の割合から6ポイント減少した。農業集落の1年間の寄り合い開催状況は93%が開催し、回数は5〜6回が最も多い。