◆食の安全に不安 68%
食の安全に不安を感じている人は68%で、前回調査(今年3月)と変わらない。もっとも高い不安要素として「残留農薬」と「食品添加物」があがり、どちらも7割以上の回答率となっているが、前回調査よりやや減った。
お米を食べる頻度は、夕食時に食べる頻度が3食中でもっとも高く、そのうち「毎日」食べる人は59%、「週4回」以上の人は8割以上で週平均は5.8回となった。夕食と比べ昼食で食べるお米の週平均は4.7回、朝食では3.1回だった。
国産米の価格について「適当」と思う人は前回の47%から43%に、「安い」は前回の8.4%から10.0%に、「高い」は前回と同様の3割だった。
◆「安全性」「品質意」で国産を評価
生鮮品の購入基準を聞いたところ、長引く不況による節約志向を反映し「価格」との答えが59%でもっとも多く、前回1位だった「賞味期限(鮮度)」を逆転した。
国産食料品が輸入品より優れていると思う点については「安全性」が85%ともっとも高く、次いで「品質」(68%)、「鮮度」(63%)と続き、前回、前々回と変わらない結果となった。
◆自給率「低い」が75%
農業への関心を聞いた項目では、約6割が「農業をしてみたい」と回答。農業に興味をがある人は男性で50代、女性で30代に多く、食への不安度の高さと比例していることもわかった。
また、日本の農業問題に関心がある人も6割以上で、特に50代以上の男性は7割以上が関心を持っており、60代では「大変関心がある」と答えた人が32%ともっとも高くなっている。
食料自給率の水準について「低い」と考える人は75%で、うち60代女性は86%ともっとも高い。
国内農業への不安度の調査では、あげた9項目のうち「大変不安」の比率がもっとも高かったのが「世界の人口増加により食料の量が確保できなくなること」(42%)だった。「農業者が将来を見通せる農政が確立していないこと」、「後継者の減少から担い手がいなくなること」も40%以上で、「やや不安」も加えると、どの項目も8割以上の人が「不安」と回答した。。
「農業・農村の多面的機能」についての認知度は34%で、そのうち意味まで知っていると答えた人は15%にとどまる結果となった。