4月の全国百貨店(86社・254店)の売上高総額は4750億円余(図の棒グラフ)で、前年同月比では▲1.5%(図の折れ線グラフ)と2カ月連続の前年同月比マイナスだが、減少率は東日本大震災の影響を大きく受けた3月の実績(▲14.7%)より大幅に改善し、ほぼ前年並み水準まで回復してきた。
同協会によれば、4月は一部に大震災の影響を残しながらも、全般的な商況としては、▽日を追って自粛ムードが和らいだこと▽計画停電の解除で多くの店が通常の営業体制に戻したこと▽3月の買い控えの反動や好天に恵まれたこと、などから主力の春物ファッション商材を中心に活発な動きがみられ、3月から一転して堅調に推移する結果になったと分析している。
地域別にみると、仙台地区では店舗の復旧工事で全館営業が月の後半までずれ込み▲25.8%と大きく落ち込んだが、大阪地区では春に増床・リニューアルした店舗が押し上げ効果を(+4.7%)を発揮したり、福岡地区でも新店オープンで既存店は前年割れしたが、新規店では好調な売上げをあげたことが報告されている。
生鮮食品(▲0.1%)と惣菜(▲0.2%)についても、マイナスではあるがほぼ前年並みの水準に回復したといえる。