◆全体的な状況
外食産業の5月度の売上は、対前年同月比98.0%と、4月の97.2%からさらに回復した。しかし、いまだに前年度よりマイナスで「回復記帳が鈍った」ようにみえるが、「土曜日が1日少なかったことや、天候不順(雨天日数が昨年より東京で5日、大阪で4日多かった)などのマイナス要因による一部業態の不振」があった。そのため、結果としてそのようにみえるが「全般的には震災の影響からほぼ回復しつつある」と協会ではみている。
◆ファーストフード
全体としては、前年同月比で売上が99.5%、客数が99.9%とほぼ前年並みまで回復した。とくに麺類、和風、その他業態の売上が、それぞれ107.9%、103.8%、105%と前年を上回り、震災前の状況に戻りつつある。
その一方で、持ち帰り米飯/回転寿司は、業態間の競争激化で91.5%と前月(96.1%)より低下している。
◆ファミリーレストラン
客数96.6%(4月98.4%)、客単価100%(同100.1%)、売上96.6%(同98.5)と4月より低下した。とくに、腸管出血性大腸菌O―111による食中毒事故の影響を受けた焼肉は売上88.8%、客数87.9%と4月のそれぞれ94.9%、91.8%から大幅に低下した。4月に101.2%と好調だった中華の売上も99.3%に低下した。
◆パブ・居酒屋
宴会自粛や夜間の外出客減少による宴会・予約需要の影響をいまだに受けているが、売上が前年同月比95.1%と4月の同89%よりは大幅に回復基調にある。
◆ディナーレストラン
客数が前年同月比97.4%、売上同98.5%と4月よりさらに回復してきており、天候要因を除けば、ほぼ前年並と協会ではみている。
◆喫茶
売上高が前年同月比98%と4月の同95.6%からほぼ前年並みへと回復してきている。