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成長続く機能食品、低迷続く健康食品  富士経済の市場調査

 富士経済は健康志向食品と機能志向食品を合わせた健康美容食品市場を総合的に分析し、予測した報告書を3月9日まとめた。

 2011年の同市場は前年比0.7%減の1兆7744億円と見込んだ。
 だれが見ても医薬品ではない“明らか食品”(注)といわれる健康志向食品と、ドリンク類が同市場の6割強を占め、それぞれが前年割れとなったことが大きく響いている。
 一方、機能志向食品である健康食品と、シリーズサプリメントはそれぞれ前年比2%程度の成長を遂げて、市場を下支えしている。 成長が続く機能志向食品と、低迷が続く健康志向食品という構図の背景には“何となく体に良い”から“何らかの体感が期待できる”といった体感効果を求める傾向が強まっていることも挙げられる。
 同調査の対象は多角的で、「関節対応訴求市場」という分類もある。市場は中高年層の人口増加とグルコサミンの認知度上昇を背景に拡大が続いている。
 一方、市場のおよそ40%を占めるカルシウム配合商品は、乳飲料の需要低迷が続いている。このため関節対応訴求市場全体としては小幅な伸長に留まり、2011年は前年比1.1%増を見込む。実額は2404億円。
 グルコサミン市場だけに限ると453億円で11%増の見込み。12年予測は502億円の予測。

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【明らか食品】
 健康食品は医薬品と誤解されるような売り方をすると薬事法違反となる。「医薬品の範囲に関する基準」には“明らか食品”は「野菜・果物・調理品など、その外観、形状などから明らかに食品と認識される物」と定義されている。

(2012.03.12)