新契約目標を見事に達成 保有純増の考え方は維持
満期の継続に力を注ぐ体制整備も進めながら
JAとぴあ浜松
JAとぴあ浜松は17年度、18年度に引き続き3年連続のJA共済大賞受賞という、かつてない偉業を成し遂げた。また、優績組合表彰も合併前の旧JA時代から数えると23年連続となり、こちらも大いなる受賞となった。同JAはこれまで保有契約実績で目標管理を行うという管理方法を実践してきたが、保有契約高の減少を睨み、19年度からは新契約目標も新たに管理指標として加え、保有契約と新契約の両者のバランスを取りながら輝かしい実績を挙げた。その要因にはLAの高い意識や、それを支えるLAインストラクターのたゆまぬ活動があった。 |
JAとぴあ浜松本店 |
◆3年連続の偉業を達成
JAとぴあ浜松の共済事業は保有契約実績管理を徹底していく方針で知られ、合併以来12年間、推進要領上「新契約目標」という表現はなかった。19年度初めて「新契約目標」を設定し、保有契約維持を大切にしつつ新契約も挙げていくというバランスをとった推進を行った、前年対比489億円増の新契約実績を挙げた。保有契約高は満期共済金や終身共済払込終了契約の増加により、前年を若干下回ったものの、引き続き4兆円の大台を保っている。こうしてJA共済大賞始まって以来の3年連続受賞という偉業を達成した。
経営管理委員会の木下正美会長は「よもや3度目の受賞はあるまいと思っていました。これも組合員や地域の方々のおかげであり、また役職員がよくがんばった結果だと感謝しています」と感慨深げだ。
地域・農作物のよさを アピールするポスター |
田端敬一代表理事理事長も「合併以来、初めて保有純減になったのは残念です」としながら、「JAの事業全体の中で共済事業の収益は大きなウエイトを占めています。今回の受賞を次の段階へのステップとして共済事業運営を見直し、取組んでいきたい」と明らかにした。
JAの職員数は1353人。うち共済担当は571人、その中でLAは114人というのが共済事業の体制だ。
新契約目標を達成した要因について、増谷幸大専務理事はLAの高い意識を挙げ、「昔とは組合員の年齢層が違います。若年層は減少しており、さらに満期共済金の支払も多く厳しい環境のなかで、LA一人ひとりがそれぞれの目標を高く持ち、自己管理を徹底しながら取組んできた賜物です」と語った。
木下正美会長 | 田端敬一理事長 | 増谷幸大専務 | 中野信夫常務 |
◆LAインストラクターの活躍
LA1人ひとりが高い目標を持って取組む |
新たに管理指標に新契約目標を加えたことによって、当初はLAたちに戸惑いが見られたともいう。合併以来、実績管理の基本を保有純増に据え、保有純増に結びつかない新契約は評価しない独自の実績管理基準をきめ細やかに設定してきたからだ。
どこまで保有契約を減らさずに、新契約を獲得していくのか。管理職側も推進の過程でどんなケースが出てくるか予想できずに苦慮した。そうした中で日々の実績管理を行いながら、研修・同行推進などを通じてLAの育成、フォローを行うLAインストラクターの役割は大きかった。管内は7ブロックに分かれており、LAインストラクターはそれぞれに1人ずつ計7人が配置されている。優秀な元LAで人望の厚い人材が選ばれており、LAインストラクターに対するLAの信頼も厚い。恒常推進の要となる縁の下の力持ちだ。
◆好評を呼んだ3Q訪問活動
子ども農業体験で地域にも貢献 |
昨年度より始まった「3Q訪問活動」では、「やはりJAはきちんと訪問してくれる」「JAは安心、信頼できる」などの声が聞かれ、訪問活動を行うことの重要性を再認識したという。また、永田進共済部長は「今後は同活動を通じて収集した自動車の終期日情報を、いかに自動車共済の推進に結びつけていくのかが課題です。獲得のチャンスは限られているので月次管理の徹底に努めていきたい」と話す。
◆コンプライアンスを徹底して信頼関係をより強固なものに
組合員・利用者や地域住民の方々との信頼関係をより強固なものにするためには、コンプライアンスの徹底が一層重要になってくる。
最後に田端理事長は「コンプライアンス対応などの基本的なことを着実に実践しつつ、将来の事業運営を見据えて検討を加え、来年度も受賞を果たせるように頑張っていきたい」と力強く語った。(「JA共済大賞に輝く2JAに聞く あいち豊田」へ)
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