見た、聞いた! キューバ改革最前線
- 著者
- 編集委員(上田敦子、大竹滋、岡阿弥靖正、川村寛、神沢俊一郎、新藤通弘、長谷川守攻)
- 発行所
- 千葉県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会
- 発行日
- 2013年9月20日
- 定価
- 1000円+税
- 電話
- 047ー489-5401
- 評者
- 梶井功 / 東京農工大学名誉教授
この本のなかに次のような記述がある。
"1997年にユネスコによって実施された第1回中南米統一国際試験(小学3、4年対象)と2008年の第2回統一試験(小学3、6年対象)では、キューバが群を抜いており、他の中南米諸国の最も高い成績がキューバの平均にも及びませんでした。ユネスコは、フィンランドとともにキューバを教育のモデル国として推薦しています。"
農業・教育・交流
キューバ社会の今
キューバといえば、1957年アメリカに屈従していた独裁政権をカストロが打倒、ラテンアメリカで最初の社会主義革命を実現、カストロの指導下でアメリカの圧迫に耐えながら社会主義の道を歩んでいるカリブ海の島国―、ぐらいの知識しか恥ずかしいことだが無く、冒頭のような事実は知らなかった。
本書はそのキューバへの千葉県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会主催の訪問旅行で、参加者18名が“見た、聞いた! キューバ改革最前線”のレポートである。
最初に「キューバという国」でキューバの歴史と現状が簡潔にまとめられており、コロンブスはキューバ島をジパング島と確信していたことなども語られている。以下、経済発展と経済モデルの刷新、進む農業改革、社会政策の成果と課題、キューバの国際関係の4部で、それぞれの分野のキューバの専門家による解説、そして参加者の所感が収められている。小冊だが勉強になる。
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