私の地方創生論

- 著者
- 今村 奈良臣
- 発行所
- 農山漁村文化協会
- 発行日
- 2015年3月20日
- 定価
- 本体1800円+税
- 電話
- 03-3585-1141
- 評者
- 今村 奈良臣(自著を語る)
地方創生は「5ポリス構想」で
「過疎」という言葉が生まれて50年。この過程で三大都市圏への人口集中が進み、さらにここ10年は三極集中から東京圏一極集中へとめまぐるしく、かつ、いびつな変容を日本列島は遂げてきた。これは日本の将来を構想するうえで決して望ましいことではなく、悲しむべきことである。
そうしたなかで、いま「地方創生」が叫ばれ始めたが、かつての「地方活性化」「地方再生」から、看板の塗り替えが進められようとしている。しかし、看板の塗り替えでは決して新しい生命力は生まれてこない。地方や農業・農村を疲弊させ、人口減少を促進させてきた政策や看板の塗り替えでは、真の地方創生は決してできるものではない。
地方創生論の核心は、私が今から23年前に全国に向けて提唱した農業の6次産業化の理論とその実践の成果を踏まえつつ、「5ポリス構想」による地域創生を構造論、政策論、運動論の三位一体による総合戦略を通して、農村の主体性と内発的発展力を基盤に創りあげようというものである。
「5ポリス」とは、本書で詳しく展開してあるが、これまでのギリシャ語源に基づく?Polis(ポリス)、すなわち(都市でもあるが、むしろ)拠点という斬新な考え方を導入したものである。「農の拠点」=アグロ・ポリス、「食の拠点」=フード・ポリス、「景観と生態系の拠点」=エコ・ポリス、「医療・介護・保育の拠点」=メディコ・ポリス、「文化・技能の拠点」=カルチャー・ポリスという5つのポリスからなる構想である。
この5つのポリスが総合的、包括的、体系的に充実されることで望ましい農業、農村の姿が実現されると考えており、東京砂漠の無味乾燥、かつ不安に満ちた巨大都市から移り住みたいと思う人びとも増えてくるであろう。
もとより、5ポリス構想実現のためには、総合的、包括的な政策体系と財政措置が不可欠である。同時に地域住民、農民、さらには地方自治体や農協をはじめとする多彩な「農村諸組織の主体的努力と内発的発展力が必要不可欠である。
この十余年にわたる私の農村地域での実態調査のなかから、この5ポリス構想を実現しているような優れた先進事例を見出すことができる。それら先進事例を本書で読み、各地の実践に生かしていただければ、地域創生は新しい光を見出すことができると確信する。
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