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【コラム・ひとこと】ふるさと再発見の旅2013年6月13日

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【金右衛門】

 「ふるさとの会」合併前の旧市町村単位のふるさと会が12個集まって首都圏内で連合会を作っている。
 目的は、お互いの懇親会と、集まってふるさとのために何かお役に立ちたい。その具体例が、「ふるさと再発見の旅」の団体旅行である。今年が8回目になる。2泊3日の旅行に76名が参加した。

 1泊はホテルに、もう1泊は実家や友人・知人宅に泊まって旧交を温めるのがAコース。Bコースは2泊ともホテルに泊まる。集合と解散の場所は新潟佐渡汽船ターミナル。最初は30人位からスタートして今回のような大勢の参加者になった。ふるさと出身者に限らず友人や会社OB等も誘い合わせてグループで参加することを始めてからリピートが増えた。出身者は5回目に、島以外からの人は3回で市長から良く来てくれたと表彰を受ける。副賞は特産品のお米コシヒカリ10kgが自宅に送られてくる。
 今年の再発見の旅の目玉は、カンゾウ祭りであった。佐渡島の最北端、外海府に突き出た岩盤がある。海に面した167mの亀の甲に似た広大な山の斜面にトビシマカンゾウが群生している。大野亀という。昔は70万株といわれたが最近では30万株くらいが季節に花を咲かせる。6月第2週の日曜日がカンゾウ祭りだが我々は前夜祭6月8日に見物した。好天に恵まれ、青い空、白い波、碧い海それに群生したカンゾウの黄色い花。視界をさえぎる物はなく、思わず天を仰ぎ胸を張って深呼吸をしたくなる。人は自然の中に生きている、この景色の中では自分も小さな生き物のひとつに過ぎないという気になる。
 カンゾウの花畑に入ると人間はまばらで小さく景色は広々としている。日本海の向こうはシベリア大陸だが地平線しか見えない。地域の住民とボランテイア活動でカンゾウの手入れをしているとのこと。カヤなどの雑草も生え易くカンゾウの株が減少傾向にあるので苗を補填しているともいう。この景観はミシュランの二つ星に選ばれている。山形県の飛島と新潟県の佐渡にのみ自生・群生が見られるという。5月~6月まで観賞できる。
 観光と農業が主な島の産業とすればこうして我々が都会から友を連れてふるさとを毎年訪れる事が島の経済に少しはお役に立っている気になっている。

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