【コラム・目明き千人】農協批判の活用方法2013年11月26日
農協がしっかり仕事をすると困る業界、企業があるので何かとイチャモンをつけている。
従って、何が困るのかを確かめ、農協のその部門を重点的に強化することが出来る。
一昔前は、時の権力が間違った方向に行かない歯止めの抵抗勢力として総評、農協、全学連があった。今は農協だけが健在である。
農業生産に欠かせない肥料、農薬など生産資材の製造、販売は巨大な多国籍企業が握っている。野菜、果実、畜産物の買い手もまた多国籍の大手チェーンストアが世界規模で安い材料を集めバイイングパワーを発揮している。小規模の農家はとても対抗が出来ない。大規模の生産法人も出来てはいるが、アメリカなどの農場の規模から見れば家族農業である。
農家は経営と生活を守るために農業協同組合をつくっている。販売、購買だけではなく信用、共済と総合事業を行っている。
財界、政府から見て農協が邪魔だと農協批判が賑やかである。批判の中身は文字どおり玉石混交である。民間放送、新聞は広告主のスポンサーの意向には逆らえず、NHKも予算と人事を握っている政府の意向には逆らえない。マスコミが賑やかになり、学者、評論家の出番となる。なかには傾聴に値をする意見もあるが、農協の事業の内容を知らずに時の話題としてマスコミに乗せられているような意見もある。このような批判の中で財界、大企業の経営層の意見に注目をする必要がある。どのような立場の人が、農協のどの部門のどの事業を批判しているか、農協組織の三段階のどこの部分を批判しているか、をしっかりと確かめる。邪魔なところが何処であるかがわかる。農協組織がなければ企業はもっと自由に農業生産、食品流通の分野に進出が出来、土地も手に入り不動産で儲けることが出来る。TPPをめぐる政府、経団連の姿勢によく現れている。
農協は批判の対象となっている事業、特にアベノミクスの成長戦略で出してきている農業政策への対抗策として販売、購買事業の強化をすることが農家・組合員の利益を守ることになり、農業協同組合の存在価値となるところである。
農協批判を十把一絡げにせず具体的な事業への批判の内容を分析して、これに対抗する事業を強化するという活用方法がある。
重要な記事
最新の記事
-
【28年ぶり警報】平年90倍超え地点も果樹カメムシ類が異常発生 愛媛県2024年7月23日
-
【注意報】野菜類、花き類にオオタバコガ 全県で多発のおそれ 秋田県2024年7月23日
-
2万円が下値になった6年産米ハシリ価格【熊野孝文・米マーケット情報】2024年7月23日
-
【'24新組合長に聞く】JA青森(青森県)鹿内克之組合長 とにかく現場に出向く(6/29就任)2024年7月23日
-
【書評】『これからを生きる あなたとともに―過去を振り返り 未来を描く―』萬代宣雄 著2024年7月23日
-
「乗用型じゃがいも植付機」が農業食料工学会 2024年度開発賞を受賞 井関農機2024年7月23日
-
「Webマイページ」操作ガイドを表示するサポート機能を導入 JA共済連2024年7月23日
-
埼玉県スマート農業展示会に出展 最新アシストスーツを紹介 ダイヤ工業2024年7月23日
-
クリエアナブキと業務提携締結 四国地域の一次産業人材支援へ YUIME2024年7月23日
-
「いわて牛」「いわて短角和牛」ローストビーフ食べ比べセットを新発売 JAタウン2024年7月23日
-
【役員人事】農協流通研究所(6月7日付)2024年7月23日
-
【人事異動】JA共済連(8月1日付)2024年7月23日
-
暖冬、ひょう、カメムシで梅が歴史的不作 収穫半減で価格高騰 農業総研2024年7月23日
-
総供給高は10か月連続で前年超え 6月度供給高速報 日本生協連2024年7月23日
-
瀬戸内産レモンをふんだんに使用 夏限定「瀬戸内レモンタルト」新登場 生活クラブ2024年7月23日
-
水稲栽培テーマに「有機農業・自然農法技術交流会」8月に開催 自然農法センター2024年7月23日
-
神戸~大阪鉄道開業150周年 記念ラベルの日本酒一合缶「福寿」数量限定で新発売2024年7月23日
-
小さなトマト「マイクロトム」遺伝子型の比較と高精度全ゲノム解読から品種改良へ2024年7月23日
-
史上最小「ハッピーターン ちいさいのに濃いやつ」期間限定発売 亀田製菓2024年7月23日
-
今が旬のブルーベリー 摘み取り農園が開園 東京都日野市2024年7月23日