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【コラム・田園回帰にひとこと】どう賑わいをふるさとに2014年11月20日

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【金右衛門】

 地方創生の担当大臣が任命された。政府の政策で都市から農村への転入や若者の地方での定住が易々と行われるだろうか?

 「佐渡うめえもん(旨い物)会」を春、夏、秋の年3回東京の居酒屋で10年前から続けている。首都圏佐渡連合会の食の委員会が主催。最初は30数名の地元出身者がふるさとの食材を集めて、地元出身者が経営する居酒屋に集まって会食したのがはじまり。今年11月9日で26回目を迎えた。毎回160人の参加者を集める大きな食事会に発展している。
 その日その時間帯の居酒屋は貸しきりとなる。地元出身者ばかりでなく、友人・知人、それに佐渡観光を計画している人達も、下見のつもりで歓迎される。また、佐渡観光で行ったことのある人で、旅行の反省会を開くグループもあり人気が出てきた。
 江戸時代に金が発見され、徳川幕府は佐渡奉行を派遣し佐渡島を統治した。奉行は平均2.6年の短期間で交代したため、永続して殿様が支配した城下町とは違って、上品な和菓子や高級料理は発展しなかった。その代り、海、山、野に島民は本物のおいしい食材を求め、佐渡のうめいもんが見つかった。すけとう汁、いごねり、そば、すし米、イカ、かに、そうめん、魚と野菜の煮しめ、秋のおけさ柿等が庶民の口に馴染んでいった。
 「佐渡うめえもん(旨い物)会」は地元の生産者も上京して都市住民と交流する。ふるさと産直・佐渡物産即売会も一緒に居酒屋で行われる。さらに佐渡おけさ踊りもボランティアで参加し会場を盛り上げ、双方喜んで帰る。
 このように東京で賑わう「佐渡うめいもん(旨い物)会」を、次回は消滅可能性都市とも云われる地元佐渡市で、開催してくれとの要望もある。田園回帰の気持ちは都市住民なら誰にでもあるが、実践するとなると難題が多い。

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