【コラム・区民農園にひとこと】貴重な都会の別世界2015年7月24日
夏野菜の収穫の時期である。区民農園を借りて5月に野菜を植え付けたのが見事に育った。1区画15平方メートルと狭いが十分に楽しませてくれる。
きゅうり、なす、いんげん、ルッコラ、コールラビー、小松菜、春菊。近所に住む9歳の孫娘にじゃがいも堀りを、手伝わせた、履きなれない長靴、泥だらけのズボンも気にしない。土の中からごろごろと芋が出てきて、「ここにもある!」と叫んで掘り出している。「お嬢ちゃん、トマトあげようか?」別区画の"篤農家"から珍しく声がかかる。畑での交流が始まる。
この農園には35区画ある。専門的な"篤農家"の区画は作物の生育もいい。"堕農家"の畑は水もあまりやらないし、作物は虫に食われて生育が疎らで雑草がはびこる。バットのように大きくなったきゅうりがぶら下がっている。立ち枯れ状態の区画もある。
新じゃが収穫の後、孫娘と囲む昼食は格別。今日とれた野菜が食卓に並ぶ。茹でたての新じゃがは皮までやわらかくて美味しい。区民農園に微生物資材を施したから柔らかいのかなあと思う。食糧自給の大切さを孫娘にうんちく。食育だ。身土不二・自給自足の汗かく作業の喜びを実感する。
世田谷区では、農園借用期間2年、1万9800円。前回の募集から値上がりした。借り手が多く抽選。落選したら順番待ちで3~4年待たされる。水道、農機具、クワ、レイキ、スコップ、じょうろなどが農機具小屋にあり、無料で自由に使える。
区民農園では、農作業から顔をあげると青空が見えて別世界の感じ。地震等の災害時には、ビルの谷間からこの畑に逃げて来れば安全な気がする。このような農地やオープンスペースは東京から毎年少なくなっている。
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