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【地方創生と世界文化遺産にひとこと】佐渡島を世界文化遺産に2015年11月9日

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【金右衛門】

 経済効果があって、地域が活性化する。我が国も、わが地域も世界文化遺産を増やそう。世界中がそう考えている。ユネスコが世界遺産の制度を作り出して40年になる。本来の趣旨は「人類共通の遺産を後世に残す」ことだった。しかし、世界文化遺産に登録されると観光地としてのブランド価値が上がり、ブームを呼ぶ。世界遺産ビジネスといわれるような動きである。

 20年前までは一国が幾つも申請できたが、一つの国が一か所だけと制限されるようになった。今年「明治日本の産業革命遺産」がユネスコに正式登録された。製鉄・鉄鋼・石炭・造船の産業遺産で、山口、福岡、岩手、佐賀、長崎、熊本、鹿児島など7県に世界文化遺産が一挙に誕生したことになる。長崎の軍艦島がそこに含まれ、朝鮮人の強制労働があったとして、国際問題化した。
 ユネスコ世界文化遺産の登録までのプロセスが厳しい。まず国内暫定リストに記載される必要がある。世界遺産が過熱しているので暫定リストのへの申請受付が今は中断されている。残留しているのは3か所である。(1)縄文遺跡群(北海道、青森、秋田、岩手県)(2)金を中心とする佐渡鉱山の遺跡群(新潟県)、それに(3)百舌鳥、古市古墳群(大阪府)である。
 佐渡島の場合、新潟県知事が手を挙げて国の暫定リストに記載されて7年以上が経過している。来年、国の登録推薦を得たとしても、ユネスコに申請されるのは更に3年後になる。その遺産が当時の地域住民・農民の生活とどんな関わりがあったかが考慮されるようになった。ユネスコの新しい基準設定の動きである。400年の金山歴史を持つ佐渡島が有利に働きそうだとは国際シンポジュウムにおける識者の話である。現在の住民の盛り上がり、国民からの支持が必要なのは言うまでもない。地方創生も多様化する時代だ。

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