【相続税の増税にひとこと】国が美田を取り上げる2016年6月10日
消費税10%の増税は先送りされた。千兆円とも言われる国の負債の減る見通しはますます遠くなった。その分他分野へ増税プレッシャーがかかる。
"相続税"の増税がある。戸主が亡くなると、遺産をめぐる相続が家族間の争族になるとの専門家の話である。相続税は平成27年1月に改訂された。遺産の定額控除5千万円が3千万円に、相続人一人当たり控除1千万円から6百万円に縮小された。
戸主が亡くなった場合、残された妻と子供2人の家族3人の平均家族を例にすれば、遺産の無税額が昨年までは8千万円、今後は4千8百万円への減額となる。その結果、200万円から1千万円前後の遺産をめぐって近年トラブル家族が多いと聞く。1億円以上の遺産には争いは意外に少ないという。
財産とは、現金・預貯金、土地、家屋、株式、債券、投資信託、ゴルフ会員権等全てが計算される。預貯金は少ないのに、都会での持ち家なら路線価格から容易に資産評価額は相続の課税額最低限に到達してしまう。日本人の平均寿命は男80.5歳、女86.83歳。老後の安心を得ようと、地方から出て都会で家を持つ事を目標に働いてきた人達が多い。相続の時、持ち家が資産=金額に評価され、残された家族が相続税を払えず家を売る、又は空き家のまま放置されることは悲劇だ。心配事が増えた。
「子孫に美田を残さず」の教えがある。相続税増税は国が美田を取り上げるようなもの。持ち家を残すには相続税を払うだけの現金を別途用意しないと死ねない時代。生前贈与という制度もあるが、預貯金を減らすことは老後の安心には程遠い。個人の銀行預金口座は国に筒抜け、マイナンバー、IT時代で個人の資産は覗かれている、恐怖を感ずる時代になった。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】JA全農(2025年1月1日付)2024年11月21日
-
【地域を診る】調査なくして政策なし 統計数字の落とし穴 京都橘大学教授 岡田知弘氏2024年11月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】国家戦略の欠如2024年11月21日
-
加藤一二三さんの詰め将棋連載がギネス世界記録に認定 『家の光』に65年62日掲載2024年11月21日
-
地域の活性化で「酪農危機」突破を 全農酪農経営体験発表会2024年11月21日
-
全農いわて 24年産米仮渡金(JA概算金)、追加支払い2000円 「販売環境好転、生産者に還元」2024年11月21日
-
鳥インフル ポーランドからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
鳥インフル カナダからの生きた家きん、家きん肉等の輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
JAあつぎとJAいちかわが連携協定 都市近郊農協同士 特産物販売や人的交流でタッグ2024年11月21日
-
どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第317回2024年11月21日
-
JA三井ストラテジックパートナーズが営業開始 パートナー戦略を加速 JA三井リース2024年11月21日
-
【役員人事】協友アグリ(1月29日付)2024年11月21日
-
畜産から生まれる電気 発電所からリアルタイム配信 パルシステム東京2024年11月21日
-
積寒地でもスニーカーの歩きやすさ 防寒ブーツ「モントレ MB-799」発売 アキレス2024年11月21日
-
滋賀県「女性農業者学びのミニ講座」刈払機の使い方とメンテナンスを伝授 農機具王2024年11月21日
-
オーガニック日本茶を増やす「Ochanowa」有機JAS認証を取得 マイファーム2024年11月21日
-
11月29日「いい肉を当てよう 近江牛ガチャ」初開催 ここ滋賀2024年11月21日
-
「紅まどんな」解禁 愛媛県産かんきつ3品種「紅コレクション」各地でコラボ開始2024年11月21日
-
ベトナム南部における販売協力 トーモク2024年11月21日
-
有機EL発光材料の量産体制構築へ Kyuluxと資本業務提携契約を締結 日本曹達2024年11月21日