【コラム・消費者の目】「ぶどう」に期待2016年10月6日
今から40年以上前、私が小学生だったころは、ぶどうと言えば「巨峰」か「種なしぶどう」でした。当時は「種なしぶどう」といえば「デラウェア」のことでした。子供だった私には巨峰の皮が剥きづらく、種の口ざわりもあまり好きではありませんでした。一方、種なしぶどう(デラウェア)は、口に入れてちょっと力を入れただけで皮から実がつるんと飛び出してきますので大変食べやすく、種もなかったので大好きでした。小粒なので一度に5個も6個もほおばって皮だけ出すのが私の得意技でした。
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最近はスーパーの店頭にも様々な品種のぶどうが並ぶようになり、大粒なのに種のない品種もたくさん出回っています。30年ほど前に初めて英国に行った際に、皮ごと食べられるぶどうを初めて食べた時とても感動しましたが、今では日本でも皮ごと食べられる品種が数多く品種登録されています。食べる際に手が果汁でべとべとにならないのは、不器用な私にとって大変ありがたいことですので、多少高くても皮ごと食べられるものを選んで買ってしまいます。
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ぶどうは世界で一番生産されている果物で、世界には1万種以上のブドウが存在するといわれています。国連食糧農業機関によると2013年の生産量トップは中国の1155万トンで、2位イタリア、3位アメリカと続きます。日本のぶどうの輸出先の9割は台湾と中国ですが、中国の消費量の伸びを考えると、今後もっと輸出量が増えるのではないかと思います。しかし、中国の爆食の影響で、おいしい日本のぶどうが手ごろな値段で手に入らなくなるのは困ります。季節感を感じられるぶどうは私にとって特別な存在です。
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