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【コラム・目明き千人】誇りを持とう2016年11月17日

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【原田 康】

農協・連合会の職員の皆さん、自信を持って今の仕事を続けてください。

 農協批判がボリューを上げてやかましくなっておりますが、これらの雑音は一切無視をして今までと同じように誇りを持って仕事を続けてください。
政府の規制改革推進会議の農業ワーキング・グループと自民党農林部会長小泉進一郎氏が農協改革の提言を改めて出してきました。学識もあり各分野で実績を上げた"有識者"の皆さんがどのような提言をするか期待をしましたが、検討が進み出されるコメントを見て期待外れであることが次第にはっきりしました。
 11月11日に出した提言で"有識者"の皆さんは農業の基礎知識もなく、協同組合の理念を理解せず、農協組織がどのような事業をやっているのか調査もせずに全くの素人が発言をしていることがハッキリしました。  
 提言で生産資材をやり玉に挙げていますが、水田用の肥料を例として認識不足ぶりをみると、肥料は栽培期間を平均的に使うのではなく、田植え前の基肥が約8割です。一方肥料メーカーは装置産業であり、コストを下げるためには年間平均して製造して在庫を最小限にして計画的な出荷をすることです。農家が必要とする成分、数量、時期とメーカーのコストダウンを両立させる方法として農協は「予約の積み上げ」方式により農家が安心をしてコメづくりが出来る仕組みを関係者の皆さんで作りました。価格はもちろんのこと、農家の経営全体で経済効果を出すことを農協の資材の取り扱いの基本としています。
 販売についても、委託販売の方式をとっているは生産者の皆さんが"マーケット・イン"の"売れる物を作る"ため生産から販売までの全体を理解するため流通の情報をオープンに出来る委託方式で販売をしています。これを農協はリスクを取らずに手数料だけ取っている程度の理解で批判をしています。
 輸出についても、高品質であれば外国の金持ちがいくらでも買ってくれるという程度の認識です。コメ、野菜、果実、肉類はどれをとっても各国の食習慣、調理方法、流通を理解したうえで競争力のある商品を継続してルートに載せなければダメです。
一部の組合長や農家の意見を聴き鬼の首でも取ったような発言をしています。官邸という国家権力や政府与党の農政のトップという権力をバックにした人の発言ですが中味は"単なる雑音"です。
 農協、県連、全国連の職員の皆さんは、このような「雑音」は一切無視をして農家組合員の皆さんとこれまで積み上げてきた仕事に自信と誇りを持って続けてください。

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