信頼できる情報を自分で見分ける【消費者の目・花ちゃん】2020年5月28日
子供の頃、マスクが本当に嫌いでした。長く着けているとゴム紐があたっている耳の付け根が痛くなりますし、ガーゼが湿ってくる感じが不快で、すぐに外していました。今のマスクは通気性が良く、昔よりは長く着けていられるとはいうものの、新型コロナウイルスの感染防止のためにマスクを長時間着用しなければならないことにストレスを感じています。
花粉症の友人に話を聞くと、マスクをすると明らかに花粉症の症状が軽減されるのでマスクを着けることはそれほど嫌ではないと言っていました。明らかな効用(ベネフィット)が感じられれば、人は多少の不便さを受け入れることができるようです。新型コロナウイルスへの感染リスクを多少は減らせるかもしれないということが、不愉快なマスク着用を我慢する私の原動力です。
しかし、人の危機に対する感覚は独特で、不可思議さを抱えています。タバコの発がん性については、商品に明記されている通り疑いの余地はありませんが、未だに喫煙者はゼロにはなっていません。喫煙に何らかの効用(ベネフィット)を感じる人はリスクには目をつぶりがちです。私の父もそうでした。禁煙をすすめると、父は決まってこう言いました。「タバコを吸うのを止めたらストレスで死んでしまうたい。」
人は未知のもの、自分に起きると感じるもの、子供に関係することなどに不安を感じやすいという研究結果があります。マスコミはそれを利用してニュース価値を高めようとします。実際以上にリスクを感じてしまうなど誤った方向に行かないように注意が必要です。リスクを正しく評価して正しく行動できるように、一人ひとりが自分の頭で考え、信頼できる情報を見分ける必要があります。
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【花ちゃん・消費者の目】
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