昔の街並みや路地にほんのりと【消費者の目・花ちゃん】2020年11月7日
久しぶりに長崎に帰省しました。これまでは、母と弟夫婦が住む実家に泊めてもらっていたのですが、今年はコロナ禍ということ、母が高齢ということを考慮して、長崎港を一望できる稲佐山の中腹に建つホテルを予約しました。こんなことでもなければ泊まることはなかったと思いますが、部屋からは夜景が見れるというので楽しみでした。長崎空港に到着するとレンタカーで真っすぐ実家に向かいました。
90歳になる母は美容室で髪をセットし、若やいで見えました。夕食は「吉宗(よっそう)」の出前で茶碗むしと蒸し寿司を楽しみました。昔から出前をやっている店が多かったことは、コロナ禍にあって長崎の飲食業にとって幸いでした。家族との時間を楽しんで、ホテルに着くと眼下には夜景が広がっていました。段々畑だったところに街が広がったため、長崎の夜景は立体的で、私は大好きです。
翌朝、ホテルから散歩に出ると、数百メートル下ったところに私が通っていた保育園があることに気が付きました。当時、海岸近くの町から急な階段と人がやっとすれ違えるくらいの細い坂道を登って通園していましたが、今も変わっていませんでした。重機なども入れない場所なのに、立派な園舎に建て替えられていて、中からは子供たちの声が聞こえていました。
さらに坂道を下ると、三菱長崎造船所のジャイアント・カンチレバークレーンが見えてきます。日本に初めて設置された電動クレーンで、今も現役で活躍しています。私が保育園に通っていた当時も動いており、昼を知らせる工場のサイレンの音と一緒に記憶に残っています。自分が育った街並や路地が昔のまま残っていることを知り、ほんのりとした気持ちになった帰省でした。
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【花ちゃん・消費者の目】
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