楽しいミツバチの飼育【消費者の目・花ちゃん】2021年8月28日
ひょんなことがきっかけで、ある方からセイヨウミツバチの飼育を引き継ぐことになりました。ナスやスイカにミツバチがやってくるのは目にしていましたが、巣箱の中を見たり触れたりするのは初めて。巣箱を開けて何千匹ものミツバチを目にし、実際に世話をしてみると、意外なほどかわいくて、二つ返事で引き継ぐことを承諾してしまいました。
ミツバチは1匹の女王蜂を囲んで形成される1群が、あたかも一つの知性を持った生き物のように振舞います。女王蜂と働きバチはすべてメスで、不思議なことに王台という特別室でローヤルゼリーを与えられて育った幼虫が女王蜂になり、普通に育った幼虫が働き蜂になります。雄蜂(英語でDrone)は繁殖のためだけに存在しています。Droneには怠け者という意味もあります。
羽化した働きバチは掃除、育児、巣作り、換気、門番などの内勤を行い、羽化後3週間ほどで外勤蜂として蜜や花粉を集めるようになるそうです。誰に指示された訳でもないのに群の中で役割分担しているのが面白く、見ていて飽きません。社会的昆虫と言われる所以でしょう。巣箱の掃除をしているミツバチを見つけると、「この子はまだ丁稚さんなんだな」などと想像して楽しんでいます。
農業生産にとって花粉媒介(ポリネーション)の役割は非常に重要です。日本養蜂はちみつ協会が1999年に行った調査では、ハチミツなど蜂産品の経済効果が72億円に対し、花粉媒介による貢献は3453億円とのことですから、いかに花粉媒介が農業に貢献しているかが分かります。最近、耕作放棄地にヒマワリなどの蜜源植物を植える活動のことをニュースで知りました。養蜂家と栽培農家が協力すれば、さらにWin-Winな関係になれると思います。
本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。
【消費者の目:花ちゃん】
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日