中家徹JA全中会長・土屋敏夫日本生協連会長対談 コロナ時代における協同組合の役割とJCAへの期待【JCA週報】2021年8月30日
「JCA週報」は、日本協同組合連携機構(JCA)(会長 中家徹JA全中代表理事会長、副会長 土屋敏夫 日本生協連代表会長)が、各都道府県での協同組合間連携の事例や連携・SDGsの勉強会などの内容、そして協同組合研究誌「にじ」に掲載された内容紹介や抜粋などの情報を、協同組合について考える資料として発信するコーナーです。
今回は、「中家徹JA全中会長・土屋敏夫日本生協連会長対談」です。
コロナ時代における協同組合の役割とJCAへの期待
中家徹JA全中会長(JCA会長)・土屋敏夫日本生協連会長(JCA副会長)対談
このほど、中家徹JCA会長(JA全中会長)と、新たにJCA副会長に就任した土屋敏夫副会長(日本生協連会長)の対談が行われました。
土屋副会長 「日本の生協の2030年ビジョン」に「つながる力で未来をつくる」というフレーズがありますが、誰もが安心して暮らせる地域社会というのは、まさにJAと生協の協力が不可欠で、力を合わせて進めていくものであると思います。暮らしの基本は食です。この間、大学生がコロナでアルバイトができなくて生活が困っているというときに、JAがお米を、我々がおかずを提供したということがありました。給食の牛乳が売れないというときに我々が消費者につないでいくということなどもありました。
このコロナ禍のなか、「国消国産」のように消費者の国内の食品を買いたいというニーズや、軸は違うけどオーガニックを求めるという消費者の意識も高まってきています。政府が「みどりの食料システム戦略」で食と農の構造を大きく変えるのであれば、変えるなりの重要な議論を、JAと生協で、一緒に真剣にしっかり勉強していくということが必要だと思いますね。JCA(日本協同組合連携機構)をプラットフォームとした各協同組合との連携といった軸を改めて発展させていきたいですね。
中家会長 わたしも組合長時代に何回か生協と取引をしたのですが、ひとつ驚いたのは、生協の安全安心な食料を組合員に提供する、という使命感ですね。その分、産地にはものすごく厳しい側面もあります(笑)。組合員のため、消費者のために徹底的に「産地には要求しますよ、しかし約束は守りますよ」という姿勢がブレない。これがとてもありがたいわけですね。
生協グループには3000万人近い組合員がいらっしゃいます。こういう方々がみんな「国消国産」という認識になれば、すごい力になると思うのです。
「みどりの食料システム戦略」の実現に向けては、もちろん農家の意識も変わる必要がありますが、最終的に消費者のみなさんがモノの価値に加えて環境への貢献というプラスアルファの価値を持つことが真の価値であるという認識になっていくことが必要です。環境に配慮した農業をすすめていくには消費者の方々にも理解を求めていくことが必要なのではないでしょうか。土屋会長もおっしゃるように、同じ協同組合として、共通してやらなければならないことはたくさんあるのですから、それをお互いが見出して、それぞれの地域に合ったやり方・連携というものを具体的に実践できたらなと思います。
是非、本文をご覧ください。
https://www.japan.coop/wp/9935
JCAは、「学ぶとつながるプラットフォーム」をめざしています。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(139)-改正食料・農業・農村基本法(25)-2025年4月26日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(56)【防除学習帖】第295回2025年4月26日
-
農薬の正しい使い方(29)【今さら聞けない営農情報】第295回2025年4月26日
-
1人当たり精米消費、3月は微減 家庭内消費堅調も「中食」減少 米穀機構2025年4月25日
-
【JA人事】JAサロマ(北海道)櫛部文治組合長を再任(4月18日)2025年4月25日
-
静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
-
25年産コシヒカリ 概算金で最低保証「2.2万円」 JA福井県2025年4月25日
-
(432)認証制度のとらえ方【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月25日
-
【'25新組合長に聞く】JA新ひたち野(茨城) 矢口博之氏(4/19就任) 「小美玉の恵み」ブランドに2025年4月25日
-
水稲栽培で鶏ふん堆肥を有効活用 4年前を迎えた広島大学との共同研究 JA全農ひろしま2025年4月25日
-
長野県産食材にこだわった焼肉店「和牛焼肉信州そだち」新規オープン JA全農2025年4月25日
-
【JA人事】JA中札内村(北海道)島次良己組合長を再任(4月10日)2025年4月25日
-
【JA人事】JA摩周湖(北海道)川口覚組合長を再任(4月24日)2025年4月25日
-
第41回「JA共済マルシェ」を開催 全国各地の旬の農産物・加工品が大集合、「農福連携」応援も JA共済連2025年4月25日
-
【JA人事】JAようてい(北海道)金子辰四郎組合長を新任(4月11日)2025年4月25日
-
宇城市の子どもたちへ地元農産物を贈呈 JA熊本うき園芸部会が学校給食に提供2025年4月25日
-
静岡の茶産業拡大へ 抹茶栽培農地における営農型太陽光発電所を共同開発 JA三井リース2025年4月25日
-
静岡・三島で町ぐるみの「きのこマルシェ」長谷川きのこ園で開催 JAふじ伊豆2025年4月25日
-
システム障害が暫定復旧 農林中金2025年4月25日
-
神奈川県のスタートアップAgnaviへ出資 AgVenture Lab2025年4月25日