世界に誇れる日本の叡智「日本国憲法」【原田 康・目明き千人】2022年5月2日
世界の各国はそれぞれ長い歴史と伝統の上に、民族、宗教、文化、社会、政治を築き先進国、途上国と云われる今日の姿となっている。一方で、物や人の流れ、経済活動は国境を越えたグローバルな規模となっている。情報技術の発達がこれに拍車をかけている。
日本は過去の歴史の総括として昭和22年(1947年)5月3日に日本国憲法が施行された。
日本をこれからどのような国にするか、基本的な方向を「前文」で示している。前文の一部を引用すると「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し,専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」とある。
憲法は全体で11章、103条で第1章「天皇」、第2章「戦争の放棄」、以下「国民の権利及び義務」、「内閣」、「国会」、「司法」、「財政」、「地方自治」、「改正」、「最高法規」、「補則」である。第2章の「戦争の放棄」第9条の一部を引用すると「...国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない。」とある。更に、第10章「最高法規」の第99条で「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とある。国会議員や公務員が特に対象となっていることを改めて認識すべきである。
日本はこの憲法を70年間守って現在の姿がある。国民全員の努力と叡智の賜物である。
この憲法の定める精神・基本的な考えを世界の各国が採用をすれば国と国との紛争を武力ではなく国際的な話し合いで解決となる。国際関係が複雑な紛争状態となっている現在の姿は日本国憲法が世界に必要であることを示している。
メディアの情報に振り回されているところから一歩下がって途上国と云われて国や日本の現状を確かめるために5月3日の憲法記念日には改めて日本国憲法に目を通したい。
(原田康)
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