ナポレオンゆかりの島で「グルメ」記者らが贈る賞 ローマ在住ジャーナリスト・茜ヶ久保徹郎【イタリア通信】2022年10月15日
ローマの外国人記者協会の中に「グルメグループ」と名付けられた食品やワインに詳しいジャーナリストのグループがあります。
発足は20年前。地中海ダイエットやワイン、オリーブオイルやパスタや生ハム、チーズなどに興味を持ち取材している記者の集まりで、私も発足当時から参加しています。2004年からは取材を通して見つけた、有名ではないがイタリアの農業や食品産業に功労があった人などに賞を送っています。
授賞式の様子
現在、グループのメンバーは約30カ国100人ほど。メンバーは国が異なるため競争もなく、お互いに取材したものを知らせあっています。贈られる賞は「生産者」「普及功労者」「100年以上家族で経営しているレストランなど」「コンソルツィオ、公共機関、団体」の4つです。
今年の授賞式はナポレオンが流刑されたエルバ島で行われました。
エルバ島のポルト・アッズーロ港
イタリア本土からフェリーで1時間ほどの島は意外と大きく、7つの自治体からなり、歴史は紀元前数百年のエトルリアにさかのぼります。ナポレオンは故郷であるコルシカ島に似て高い山があり、色々な植物に覆われているエルバ島が気に入り、古い教会を劇場に改装し、自分が住む舘(やかた)も建造しました。
ナポレオンが住んでいた舘で晩餐会の客を当時の衣装で迎える
授賞式はその劇場で行われ、晩餐会は当時の舞踏を楽しみながら、ナポレオン時代の食事が供されました(19世紀初めにはトマトやポテトは無かったそうです)。
2022年の受賞者は以下の通りです。
生産者賞受賞のルスポリーニさん
生産者:農業法人アピンカンポ ヴィルジニア・ルスポリーニ
環境にやさしい農業のシンボルとしてのミツバチを飼育して養蜂業を営む。この新しい会社を経営するのは若い女性で、農学部を卒業し、80年以上続く家族の農園を引き継ぎ穀類や豆類を有機(TA1)栽培で作りながら、祖父や父が農業の傍ら趣味で行っていた養蜂を事業化した。
普及功労者:カルロ・オッタヴィアーノ
ジャーナリスト。シチリアで「反マフィア」の記事を書き続けていたが、ミラノの新聞社に転職。そこでガストロノミーを書き始め、現在はガンベロ・ロッソというイタリアのガストロノミーガイドの編集長。イタリアのエノ・ガストロノミーの状況を慎重に分析。経済的影響、国の資源、犯した過ちなどを正確に説明し、色々な新聞や雑誌に寄稿、ブロガーとしても活躍している。
100年以上家族で経営しているレストランなど:ガッレッティ家の農業法人モンテファブレッリ
17世紀初めにエルバ島に移住した記録が残されている。現在の農園は20世紀初めにヴィンチェンツォ・ガッレッティがポルト・アッズーロ港近くに土地を買い、ワインを作ったことから始まる。当時からレストランを経営し、現在ではグリーンツーリズムも。昔のままの小麦を作るなどし、地産地消、ゼロキロメーターのサービスを行っている。
コンソルツィオ:ガルガーノのIGPオレンジ及びガルガーノのIGPレモンを守るコンソルツィオ(IGP= 保護指定知己表示)
イタリアは柑橘類の国。特に南イタリアでは風景の一部になっている。長靴のかかとの部分に位置するガルガーノにはIGPのオレンジとレモンがあり、コンソルツィオはその品質のみでなく、土地の歴史的景観、自然を守っている。
イタリアの小さなメーカーによって作られる、特徴ある農産物やワインなどはイタリアを愛する外国人ジャーナリストたちによっても守られています。
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