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飲みニケーションの場を「プラス」に転じよう!【JAまるごと相談室・伊藤喜代次】2022年12月13日

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若年層や女性に嫌われる飲み会を再考しよう!

A・ライフ・デザイン研究所 代表 伊藤喜代次A・ライフ・デザイン研究所
代表 伊藤喜代次

12月も半ばともなると、JAの会議の休み時間には、今年の忘年会の回数を自慢し合う職員の会話にびっくりしたものです。そんなに飲む機会があるのか、それで胃腸は大丈夫か、と。

JAの職員は、職場、担当事業、入職同期、スポーツ活動、地元の組合員組織、青年部など、とにかく忘年会の数が多い。加えて、地元の町会、消防団、PTAに同級生など、プライベートの集まりや忘年会もあるのです。

JAは人の組織ですし、組合員や農家のみなさんとのお付き合いは大切です。これは、JAの最大の強みであり、財産です。組合員のみなさんの忘年会などへの参加率は比較的高く、職員としても信頼関係を築くチャンスでもあるわけです。

とはいえ、 JAの飲み会には違った声が聞こえます。この季節には、若手・中堅の職員から、「JAの飲み会には参加した方がいいですか?」とか、「飲みニケーションは必要でしょうか?」と聞かれる機会も増えます。とくに、女性は真剣に悩んでいました。私の耳には、JAの酒の席にまつわる深刻な問題の情報も集まってきます。心配な話が多いのです。

上司を交えた職場の飲み会の問題は、これまで仕事した銀行、信金といった金融機関をはじめ、小売業や飲食チェーン店、市町村など行政機関でも良く聞く話ですし、修羅場に遭遇したことも数多くありました。けっしてJAに限った話ではないのです。

ところで、若い人や中堅職員のなかで、職場の飲み会を嫌う傾向があるのは、普段の職場生活でのコミュニケーションが不足している、ということが大きな理由であり、上司や先輩の気遣いの足りなさにもあるように感じます。

コミュニケーション不足によって、職員間での齟齬が生じ、飲み会が楽しい会話の場、ポジティブな意見交換の場になりにくいようです。良く聞く話は、若手職員のダメなところを指摘したり、性格や行動を直した方がいいとのお説教だったり、自分の職歴や実績などの自慢話だったたり。おまけに、お酌に水割りづくりなど気を遣い、なかには、セクハラやパワハラのような話も。これでは、悪いイメージをもってしまいます。

ワンチームの職場組織づくりと「時間外会食」のルール化

飲みニケーションが悪い、とばかりはいえないという調査もあります。第一三共ヘルスケアのアンケート調査では、会社の飲み会に誘われるのは「嬉しい」と6割の20歳代、30歳代のサラリーマンが答えています。また、実際に「上司との関係が良くなった」としたのは20歳代で39%、30歳代で33%です(ジェイアール東海エージェンシー調査)。

こうした状況を考えると、たかが飲み会といわず、きっちりと対応策を立てたいものです。以下、ある企業で実際に取り組み、効果的だった3つの内容を紹介します。

①組織を挙げて、職場のチーム力とコミュニケーションの大切さの理解、実践を促す
②職場での朝礼・夕礼・ミーティングなどの具体的な運営方法の提案
③飲みニケーションが嫌われる要因をなくす職場管理者の行動とルール化

第一は、日常的な職場コミュニケーションを重視し、集まる機会を意味あるもの、価値ある時間にすることです。企業組織の基本理念の一つとして、経営トップ層(本部)がトップダウンで、組織内に方針を明示します。たとえば、「職場はチーム、仕事はチームで行う、チームが個々の成果を高め、職場力を高める」といった明確なメッセージを流し、管理者をバックアップするのです。

さらに、最低、週に1回は「ワークアウト・ミーティング」の実施とその報告を求めます。このワークアウト・ミーティングとは、1990年代に流行した「組織の業務や風土の改善メソッド」といわれるミーティングの運営手法。米国のゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチ元会長が提唱して世界的に広がりました。

職場のスタッフが全員参加する。積極的に発言し、主体的な参画、組織の中でどう動けばよいのか、自らが考えられる組織風土をつくるというもので、年齢、肩書き、職種などに関わりなく、自由な発言を保証し、ダブーのない話合いの場にすることです。そこでの意見や提案は、できるだけ、その場で決定することが原則で、内容を後日、本部に報告するという仕組みです。

第二は、朝礼についても、可能な限り小さな円陣をつくり(直径4m程度)、互いの目や表情を確認し、全員が30秒程度の短いメッセージを話す、などの運営上の工夫を行うよう、具体的なすすめ方を提案しました。

第三は、飲みニケーションが嫌われる要因潰しです。手っ取り早い方法は、職場の上司が、"時間外の会食ルール"のような方針(考え方)を示すこと。金銭的な負担(会費上限、助成措置など)について。時間のけじめ(2時間を越えない)について。個人的な批判の禁止について。早めの日程の決定で参加率を高める、などの理解を得る工夫を行います。

何回も書きますが、民間企業や行政機関に比べて、JAの朝礼や夕礼、ミーティングなど、顔を合わせて意見交換する機会も時間もとても少ないという印象は否めません。人の組織で、複数の事業を行い、組合員という大切な財産を持つ組織ですから、情報の共有、行動の連携、助け合いを大切にしてほしい、と切に願います。

本コラムに関連して、ご質問、ご確認などがございましたら、お問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。コラム内又はメールでお答えします。

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